ストレスが減りやすい空間とは?
空間デザインが対象とするのは人であるがゆえに、そこで過ごす人、あるいはそれを見る人が心地よくなる空間が望ましいものです。

一口に空間と言っても、数えきれないジャンルがありますが、ストレスの少ない空間について考えてみましょう。

目的に合わせて落ち着きを与えるデザインを考える

ストレスを感じる空間の一つに病院があります。病院で感じるストレスは、無論そこで経験することと密接に結びついています。誰しも治療を好むのではなく、健康でいたいからです。

病院は清潔であるべきで、ゆえにデザインも白さや無駄の無さを反映した無機質で機械的なイメージになるのが通常です。しかし患者さんが感じる不安やストレスを少しでも軽減するため、温かさを出すデザインを採用する病院が増えています

照明は蛍光灯だけでなく電球色の間接照明、壁やてすりは木や木目調の素材やプリントで、そして落ち着きや平安を連想させる青や緑の色味を取り入れます。

これによって、白く強いインテリアではなく、人が過ごすことを受け入れているかのようなデザインを実現します。定番とはいえ、観葉植物を置くのも効果的です。本物の緑は鉄やプラスチックの世界に癒しや和をもたらします。

実用性のあるデザイン

空間デザインと聞くと、より先進的で斬新な世界を想像してしまうかもしれませんが、実用性も見逃せない要素です。デザイン性や斬新さに走るあまり、実用性を失っては、それを使う度にストレスを感じてしまいます。

そこで考えるべきは「動線」です。動線とは、人が行動する際に動き、通る道のことで、動線がよく考慮された設計はとにかく効率的です。例えば、一軒家などの個人の住宅で、動線が考えられていない住居は不便です。

玄関から入ってリビングまでに直線で行けない、あるいは部屋までのアクセス、入り口の向きがいちいち角度を変えないといけない、などといったような間取りは、面倒に感じてしまいます

もちろん、住めば都というように、慣れてしまえばストレスを感じなくなることも考えられますが、人の動線を無視してしまうと無用な事故やケガの発生につながるのも事実です。

素材の与える影響

素材も重要です。温かみを感じる素材、安心感を感じる素材というのは、どんな人種や文化でもそう変わるものではありません。やはり、人は木や布などの柔らかい素材、中性的で落ち着いた色合いを好むものです。

そのような、温もりのある素材や色調がベースになっていれば、ストレスケアに向いている空間だと言えます。

まとめ

デザイン性に凝った空間より、ストレスが減るような空間の方が、結局のところ好まれるデザインとなります。