カフェは空間デザインの影響が出る顕著な店舗です。
ただコーヒーを楽しむだけの空間は、実はスペースのデザインからカウンターの素材の質感まで実に多岐にわたるディテールが設計されています。
それでは、カフェに求められるデザインとは何かを考えてみましょう。
カフェのデザインは機能を表す
カフェと聞くと何をイメージされますか?スターバックスやドトール、あるいはマクドナルドなどでのコーヒーでしょうか、それとも個人店舗でのこだわりのある空間でしょうか。
カフェに求めるものは人それぞれ違うのが興味深いところです。例えば、サラリーマンなどの通勤時間帯にコーヒーが欲しい人と、平日の午後にいつも時間のある人とではカフェでの過ごし方が違います。
当然、通勤途中にコーヒーを買う人は速さ・利便性を重視し、午後にカフェに入る人はより時間を使います。つまり、日本では立地条件や客層によって大きくカフェのデザインが影響を受けるということです。
あらゆる客層の要求に一店舗で答える必要があるため、カフェのデザインに求められる要素は必然的に多くなります。
雰囲気で見るカフェの目的
カフェが木目を中心にデザインされ、観葉植物がたくさん飾られている店内ならどう感じますか?おそらく、オーナーはインテリアにこだわりがあり自然派で、もしかするとオーガニックのコーヒーや紅茶を扱っているかもしれないと考えてしまうでしょう。
この場合、カフェのデザインはそういった趣向を持つ人を集め、急ぎでコーヒーを買いたい人など時間がない人からすると、ゆっくり時間を過ごすことが連想されて入るのをためらってしまいます。
カフェのデザインは、目的とする客層やオーナー自身のコンセプト、提供するサービスの種類によっても大きく変わってきます。
リラックスさせたい空間であれば木や植物を、仕事やちょっとした勉強にも使えるような雰囲気を出すにはモダンで色味の少ないインテリアになるはずです。
海外との違い
海外では、カフェはより社交的で公共の場としての役割を持っており、個人のプライバシーを尊重しつつ強い集団意識が働く日本とはずいぶん様子が異なります。
建物は古く歴史があり、快適なイスというよりは頑丈で長持ちする機能的なもの、そもそも席同士が近く狭い等、快適とは考えにくいデザインで埋め尽くされていたりします。
むしろ人とのコミュニケーションや実務を優先しているところも多く、日本人のイメージとは違う真の姿は興味深いものです。
まとめ
カフェの目的によってデザインが明確に異なるのが日本です。その意味では多様性に富んだ文化を持っています。